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2005年03月20日
写真とスケッチの違いについて
私が最近実践しているスタイルとして、
スケッチの技法を用いてここ一連の作品を描いています。
そしてそういった技法で描かれた絵の個展等を開くと、
絵を見に来て下さった方の中に、
必ず風景写真との違いについてお聞きになる方がいます。
つまり、外にでて風景をリアルに描写するという事は、
風景写真と意識が変わらないし、むしろ写真の方がよりリアルな点では
優れているんではないか?という訳です。
どちらも本当に優れた作品になると、表現に伴う手段の違いというだけで、
目指す部分は一緒の様な気がするのですが、あえて違いを述べるならば、
私が優れた写真と感じるモノは、風景や人物を写していても、
その空間ではなく、その空間が浸っていた時間軸、
つまり「空間」を撮ってるんではなく「時間」を撮っていると感じます。
今度機会があったならば素晴らしい写真家の展覧会に行った際は、
その点を意識してご覧頂くとまた一層味わい深く感じる事が出来る筈です。
これは瞬間を捉えられるカメラだからこその独特な特徴な気がします。
反対に優れたスケッチは、
「空間」も「時間」も越えて「情感」「リアル」を第一に描いていると思うのです。
つまりどうしても描いてる側の「人間」が出て来てしまう様に思うのです。
勿論フレーミングや様々な撮り方や思想等で
写真も撮っている「人間」が透けて見える場合も勿論あるのですが、
生々しさではスケッチの方が勝っている気がします。
例えば雑踏等のスケッチを描いた場合、
どうしても人はどんどん通り過ぎていくし、描いていく時間の中で
刻々とモチーフは変化するし、そういった意味でも既に一枚の絵の中で
完成するまでには、まず「時間」は越えてしまうのです。
次に「空間」にしても描く側の意識一つでぐにゃぐにゃな線になったり、
明るい景色が暗い世界に早変わりなんて事は「ざら」なのです。
では、究極何を描いているかというとお話になってくると思うのですが、
結局、私は人間の「心」を描いていると思っています。
ですからスケッチは、
「空間」や「時間」を越えて「人間」を描いてるともいえるし、
だからこそ描く線は単純な程、リアルでなければならないと思っています。
外でペンを使い、写生するだけにとどまらず、
誰にでも簡単に入れて単純な技法だけど
やってみれば奥深いし確かな手応えを感じる表現だとも思っているのです。
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